きのうの世界

2009年6月1日 読書
恩田陸 講談社 2008/09/04

塔と水路がある町のはずれ、「水無月橋」で見つかった死体。一年前に失踪したはずの男は、なぜここで殺されたのか?誰も予想できない結末が待っている!!恩田陸が紡ぐ、静かで驚きに満ちた世界。


うん、いつもの恩田陸の作品だった。
一癖、二癖ありそうな、謎めいた町。
漠然とした、だけど確実にひたひたと迫ってくる緊張感と不安。
そんな空気の中で起こる事件と、ばら撒かれた、実は連鎖している謎。
そういった物語を書かせると、やっぱり恩田さんは上手いね。これは『六番目の小夜子』の頃から全く変わらない。私がこの人の作品を読み続けているのは、こういった得体の知れないものに対する恐怖のようなものを味わいたいからだ。
これで尻すぼみにならず、物語の終末まで一気に収束してくれれば、もっといいんだけどなあ。拾い切れていない伏線がいろいろあるような…ミステリと思わなきゃいいか…。

何となく読みはぐっていたのを、やっと読了。

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