李学仁, 王欣太 講談社 モーニングKC 1997/11
宛城キタ━(゚∀゚)━!!
主に一度も誤った献策をすることはなく、幾度か主君を変えたにも関わらず天寿を全うした賈詡先生もキタ━(゚∀゚)━!!!!顔がどことなく江田島平八塾長に似ている。すっごい晴れ晴れとした笑顔で真っ黒な策を考えているのが、謀臣らしい。そんな賈詡の隣で、曹操に掠め取られた鄒氏のことを思って、悶々としながら岩盤を重石にして腕立て伏せをしている張繍の姿には涙を誘われます。敵役なのに何だか憎めない二人。
宛城というと典韋の仁王立ちの印象が強いけれど、この物語ではどちらかというと曹操の長子・曹昂の印象の方が強い。22歳で初陣を果たしたばかり、父と鄒氏の情事の声に惑い、典韋と従兄弟の死に涙する青年は、死地にいたって初めて、父が知る“天命”がどういうものなのかを理解し、ずっと知りたかった父と同じように冷静に合理的な判断を下して、父の命を助けることを我が天命と心得て戦死。このとき曹操の流す涙は、“自分の咎で子供を死なせ、自分はその子に生かされた”ことへの怒りと惨さを感じさせます。
ところで曹操を惑わせた鄒氏。この女性は、なんというか『蒼天航路』に今まで出てきた女性とは、ちょっと趣が違う気がする。主人公の生死を危うくする大きな役割を演じるにも関わらず、鄒氏本人の明確な意思を敢えて描いてないというか、人間くさい感じがしないと言ってもいいかも。ただ曹操を惑わし、人生の天秤を危ういほうに傾けるためだけに存在したような感じ。
そして丁夫人に離縁を申し渡され、他の夫人達にも総スカン喰らって、珍しく沈んだ曹操を叱咤する惇兄は、やっぱり保護者。
しかし曹操という人は正史においても戦の勝率がとても高い人なのに、負けるときは滅茶苦茶な大敗なのが不思議。
袁術、帝位に就いちゃったよ…蜂蜜フラグか…つかこのまま物語退場?
その袁術との戦いで策を練っている荀彧の軽妙さと、諸勢力を混乱させるために袁術は殺さないでおこうという荀彧の考えを言い当てる曹操が好き。
楽進登場。小柄で生傷だらけ。蒼天では一兵卒からの抜擢なのね。
そして荀彧の年上の甥っ子こと、荀攸も登場。叔父さんとは似てない、地味でもさい感じのおっさん。でも、投獄されてもあの董卓に屈さなかった来歴といい、軍師グループを冷静に観察している眼力といい、きっと侮れないんでしょう。
覇道を歩む曹操孟徳は漢帝国第14代皇帝を奉戴。予州に新たな都・許を築く。このことを知った最大勢力の袁紹本初は激怒。一方、呂布奉先に徐州を奪われた劉備玄徳が、曹操のもとへ亡命。きらめく英雄達が大乱世の中で交錯する。
宛城キタ━(゚∀゚)━!!
主に一度も誤った献策をすることはなく、幾度か主君を変えたにも関わらず天寿を全うした賈詡先生もキタ━(゚∀゚)━!!!!顔がどことなく江田島平八塾長に似ている。すっごい晴れ晴れとした笑顔で真っ黒な策を考えているのが、謀臣らしい。そんな賈詡の隣で、曹操に掠め取られた鄒氏のことを思って、悶々としながら岩盤を重石にして腕立て伏せをしている張繍の姿には涙を誘われます。敵役なのに何だか憎めない二人。
宛城というと典韋の仁王立ちの印象が強いけれど、この物語ではどちらかというと曹操の長子・曹昂の印象の方が強い。22歳で初陣を果たしたばかり、父と鄒氏の情事の声に惑い、典韋と従兄弟の死に涙する青年は、死地にいたって初めて、父が知る“天命”がどういうものなのかを理解し、ずっと知りたかった父と同じように冷静に合理的な判断を下して、父の命を助けることを我が天命と心得て戦死。このとき曹操の流す涙は、“自分の咎で子供を死なせ、自分はその子に生かされた”ことへの怒りと惨さを感じさせます。
ところで曹操を惑わせた鄒氏。この女性は、なんというか『蒼天航路』に今まで出てきた女性とは、ちょっと趣が違う気がする。主人公の生死を危うくする大きな役割を演じるにも関わらず、鄒氏本人の明確な意思を敢えて描いてないというか、人間くさい感じがしないと言ってもいいかも。ただ曹操を惑わし、人生の天秤を危ういほうに傾けるためだけに存在したような感じ。
そして丁夫人に離縁を申し渡され、他の夫人達にも総スカン喰らって、珍しく沈んだ曹操を叱咤する惇兄は、やっぱり保護者。
しかし曹操という人は正史においても戦の勝率がとても高い人なのに、負けるときは滅茶苦茶な大敗なのが不思議。
袁術、帝位に就いちゃったよ…蜂蜜フラグか…つかこのまま物語退場?
その袁術との戦いで策を練っている荀彧の軽妙さと、諸勢力を混乱させるために袁術は殺さないでおこうという荀彧の考えを言い当てる曹操が好き。
楽進登場。小柄で生傷だらけ。蒼天では一兵卒からの抜擢なのね。
そして荀彧の年上の甥っ子こと、荀攸も登場。叔父さんとは似てない、地味でもさい感じのおっさん。でも、投獄されてもあの董卓に屈さなかった来歴といい、軍師グループを冷静に観察している眼力といい、きっと侮れないんでしょう。
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