李学仁, 王欣太 講談社 モーニングKC 1995/10
曹操と水晶の恋は、十常侍・張譲によって無惨なことに。この張譲が、またえげつない変態なんだ…。1巻で水晶の「背中に回された手が優しかったから それとふわりと抱き上げられた時の自分が好きだったの」という台詞の可愛さににやついた自分涙目。それだけに、張譲の屋敷に水晶奪還に赴いたとき、水晶の身に何が起こったのか気付いているのに必死で耐える曹操が健気で泣ける。
この“事件”に絡ませて、漢朝の腐敗、曹操が自分を何者なのか、何をすべきかと思っているのか、そして「乱世の姦雄」というキーワードを引き出し、これに北部尉として党錮の禁の宦官たちの不正を糾弾するまで話を繋げる構成がお見事。
以前宮城谷三国志を読んだときに、『蒼天はアモーレのあたりまでしか読んでない』と書いたけど、これってほんとに物語の導入の導入でしかなかったのか…。史実まだ始まってなかったよ。
鮮やかに天下を論じる少年・曹操を前に、「爆烈団」の頭目・李烈(りれつ)は破滅。都・洛陽で青年へと成長した曹操は、胡人(こじん)の娘・水晶と恋に落ちた。だがこの美しい少女は、帝国の実力者である大宦官(だいかんがん)・張譲(ちょうじょう)の、陰靡(いんび)な楽しみの道具にされてしまう。
曹操と水晶の恋は、十常侍・張譲によって無惨なことに。この張譲が、またえげつない変態なんだ…。1巻で水晶の「背中に回された手が優しかったから それとふわりと抱き上げられた時の自分が好きだったの」という台詞の可愛さににやついた自分涙目。それだけに、張譲の屋敷に水晶奪還に赴いたとき、水晶の身に何が起こったのか気付いているのに必死で耐える曹操が健気で泣ける。
この“事件”に絡ませて、漢朝の腐敗、曹操が自分を何者なのか、何をすべきかと思っているのか、そして「乱世の姦雄」というキーワードを引き出し、これに北部尉として党錮の禁の宦官たちの不正を糾弾するまで話を繋げる構成がお見事。
以前宮城谷三国志を読んだときに、『蒼天はアモーレのあたりまでしか読んでない』と書いたけど、これってほんとに物語の導入の導入でしかなかったのか…。史実まだ始まってなかったよ。
コメント