宮城谷昌光 文藝春秋 2006/09
中国大陸は目まぐるしく攪拌されております…。特にこの巻は諸勢力の浮いたり沈んだりが激しくて、うっかり登場人物に感情移入しながら読んでると、読者の私置いてけぼり。
袁術から孫策独立、『ふたりが対面すれば、座が華やぎ、爽やかな風さえ起こるよう』な(原文ママ)さわやか断金パワーで南方の覇者に。曹操様は献帝を奉じるものの張繍との戦に大敗、逆に徐州での呂布との戦では完勝。張繍とその謀臣の賈詡が曹操様に帰順し、後顧の憂いが無くなったところで袁紹が南征、官渡決戦で曹操様勝利がこの巻の内容。
その間にも、献帝はまるで天下餅の如く臣を翻弄したり翻弄されたり、公孫瓚は自滅にも近い最期を遂げていたり、孫策も刺客に襲われ落命してたり、袁術は皇帝を僭称したものの割と呆気なく死んでたり、劉備は呂布に裏切られたり曹操様を裏切ったり袁紹に頼ったりそこから身一つで荊州へ亡命したり。…以上、自分の頭を整理するための覚書。
逸材を発掘し適所に置き、その言葉をよく聞き決断時を過たなかった曹操様と、逸材が集っていたのにも関わらず、その言葉を受け入れず誤った袁紹(及び呂布)、という対比とその結果がここぞとばかりに描かれていたように思います。でもって曹操様はまたまた人材ゲット。郭嘉・荀攸・許チョ・張コウ、ゲットだぜ。何気に後の合肥の鬼神も降っているのだけど、作中ではその際の記述が全くなくてややしょんぼり。
劉備はわけわからん、と思っていたけど、曹操様も『とりとめのない男』と評していたから、「わけわからん」人物できっといいんでしょう…多分。戦がうまいわけでも、政がうまいわけでもなく、負け戦となれば妻子を置いて逃げ、恩をも仇で返す。なのに、人々には慕われる不思議。曹操様の劉備への評として書かれた『州は治められるが、天下は治められるというのではあるまいな』という一文には、ちょっとぞくっとしました。
袁紹が病死、袁家のお家騒動に乗じて、曹操様が北方を平定、曹丕が甄氏を見初めたところで以下次巻に続く。
曹操はついに立ち、天子を奉じることを決断、洛陽にむかう。そして曹操、袁紹いずれかの霸権を定める官渡の戦いが始まる。
中国大陸は目まぐるしく攪拌されております…。特にこの巻は諸勢力の浮いたり沈んだりが激しくて、うっかり登場人物に感情移入しながら読んでると、読者の私置いてけぼり。
袁術から孫策独立、『ふたりが対面すれば、座が華やぎ、爽やかな風さえ起こるよう』な(原文ママ)さわやか断金パワーで南方の覇者に。曹操様は献帝を奉じるものの張繍との戦に大敗、逆に徐州での呂布との戦では完勝。張繍とその謀臣の賈詡が曹操様に帰順し、後顧の憂いが無くなったところで袁紹が南征、官渡決戦で曹操様勝利がこの巻の内容。
その間にも、献帝はまるで天下餅の如く臣を翻弄したり翻弄されたり、公孫瓚は自滅にも近い最期を遂げていたり、孫策も刺客に襲われ落命してたり、袁術は皇帝を僭称したものの割と呆気なく死んでたり、劉備は呂布に裏切られたり曹操様を裏切ったり袁紹に頼ったりそこから身一つで荊州へ亡命したり。…以上、自分の頭を整理するための覚書。
逸材を発掘し適所に置き、その言葉をよく聞き決断時を過たなかった曹操様と、逸材が集っていたのにも関わらず、その言葉を受け入れず誤った袁紹(及び呂布)、という対比とその結果がここぞとばかりに描かれていたように思います。でもって曹操様はまたまた人材ゲット。郭嘉・荀攸・許チョ・張コウ、ゲットだぜ。何気に後の合肥の鬼神も降っているのだけど、作中ではその際の記述が全くなくてややしょんぼり。
劉備はわけわからん、と思っていたけど、曹操様も『とりとめのない男』と評していたから、「わけわからん」人物できっといいんでしょう…多分。戦がうまいわけでも、政がうまいわけでもなく、負け戦となれば妻子を置いて逃げ、恩をも仇で返す。なのに、人々には慕われる不思議。曹操様の劉備への評として書かれた『州は治められるが、天下は治められるというのではあるまいな』という一文には、ちょっとぞくっとしました。
袁紹が病死、袁家のお家騒動に乗じて、曹操様が北方を平定、曹丕が甄氏を見初めたところで以下次巻に続く。
コメント