須賀しのぶ 集英社 コバルト文庫 2008/11/28

運命に選ばれた少女の選択…感動のラスト!
激化する対アンゲルゼ戦に、陽菜たちは容赦なく送り込まれていく。才能を開花させたぶん、元の生活に戻れなくなっていく陽菜。次々に明かされる衝撃の事実、免れない別れ…陽菜の選んだ道は!?


このきれいな表紙画像が出ないなんて…ッ!
以下感想、 ネタばれあるよ。





コバルトにあるまじき厚さと、字でぎっちぎちのページに苦笑い。しかも挿絵無し。須賀さん曰く『喪の女神』8巻よりもボリュームがあるとか。
それはともかく、泣けた…。若者たちの甘酸っぺえ告白シーンや別れの場面も切なかったんだけど、もっとぐっと胸に迫ってきたのは、陽菜の養父が戦場に志願した理由や遙さんと陽菜が抱き合う場面、敷島が「俺の娘の将来を勝手に決めてんじゃねぇよ。誰がおめぇなんかにくれてやるか」と啖呵を切る場面、これが俺の娘かって泣きそうになってる場面、それから最後に陽菜が敷島に残した一言、などなどでした、ってメガネ中年率高いな…親世代の方により共感してしまうのは歳ですかね。
つーか敷島は作中で散々「青春だなぁ」「甘酸っぱい」とぬかしてましたが、最後まで読んでみると誰よりも青臭くも甘酸っぱい青春を引きずっていたのは、敷島自身wでも最後のお茶飲んでるとこで、味覚が戻っていることがさらっと書かれていてじーんとしました。東さんも生き残っていて良かったです。東さんが敷島をがんがんしごいたように、きっともーちゃんも湊に遊ばれながらしごかれて出世していくのでしょう…続き読みてええええ…。
結末は「もーちゃんの戦いはこれからだ!!」エンドだったけど、その後の陽菜はアンゲルゼとしてどうなってるんだろうなー。女王になったんだろうか?女王になっていたとしたら、あと五年で女王の任期(?)は終わり?それまでに片付けられるように、マリアやロンも頑張ってたりするんだろうか…やっぱり続き(自粛。
物語としては張られた伏線は回収されて綺麗に結末はついていて、そこは流石。だけど大人の事情とやらに妨げられずにもうちょっと巻数が続いていたら、陽菜ともーちゃん、湊と有紗、敷島と遙さんのそれぞれのお互いへの心情の細やかな移り変わり、敷島のもうひとりの娘、女王候補とのバトル、麻生大佐と敷島の狸おっさんな謀略戦などが読めたのかなー…。そう思うと無念極まりないです…。でもまあみんな幸せっぽいからいいか。

なんかあとがきがコバルト卒業をほのめかしているようで寂しいなあ…。

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