天顕祭

2008年10月15日 読書
白井弓子 サンクチュアリパプリッシング New COMICS 2008/07/26

寛和三十二年、ヤマタノオロチ伝説息づく未来。五十年に1度の特別な<天顕祭>の日が近づいていた。咲(さき)は身を隠し、声を潜めてオロチの魔手から必死に逃れようとしていた。鳶の若頭・真中(まなか)はそうとは知らず咲を雇い入れ、一緒に働いていた。
---身の廻りで起こる異変。そしてある日、忽然と消える咲。運命にひきずられるように真中はやがて天顕祭のおぞましい秘密に触れる---。


面白かったー。民俗学な設定と近未来の世界いう設定が上手に融合されていてるだけでなく、主役二人がちゃんと結ばれるかどうかというとこまで、最後まで飽かずに読ませてくれた。
真中さんが恰好良い。守り人シリーズの上橋菜穂子さんが推薦文を書かれていて、真中さんのことを「運命に抗う太い男」と評しているんだけど、この表現はぴったりだと思う。惚れた相手を、身体を張って守る人は、大変良いものだ。

元は同人誌で発表していた作品とのこと。
同人誌という、何の制約も無い場で、きちんと物語世界を完結まで着地させることのできる作者の情熱は尊いものだと思う。

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